薬剤師ほまれのブログ

現役薬剤師😊大切な人の健康寿命を延ばすため、日々コツコツ勉強!成長!していきます✨

『予防』を文化にするために

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先日、薬学生と薬剤師が集まって情報交換する中で、話題にあがった【ナッジ】

 


「予防医療を広げるために、どうしたらいいか?」

「昨日まで健康な人が、今日患者になったりする。そもそも、患者と健康な人の区分けってどうなの?」

「健康を害する前に、自然に健康になる方法ってないかな?」


と、白熱した意見交換の中で、今後この【ナッジ】という考え方が非常に大切だと思ったので、ご紹介します!!

 

 

 

◾︎ナッジとは

 ナッジ(nudge)とは、直訳すると「ひじで軽く突く」という意味です。行動経済学や行動科学分野において、人々が強制によってではなく自発的に望ましい行動を選択するよう促す仕掛けや手法を示す用語として用いられています。これは、その物や現象の良しあしに対する客観的な絶対評価よりも、物事をどう感じるかという主観的な比較評価により人間の選択が左右される心理傾向を利用したものです。

 

◾︎医療現場で活用できる?!

日本では、公共政策にナッジを応用する取り組みはまだ始まったばかりですが、既に医療・環境分野での導入事例が存在します。例えば、厚生労働省は2013年度にデータヘルス計画の一部として生活習慣病予備軍に対し健康診断の早期受診などの行動変容を促す事業への助成を開始しています。同様に、環境省が2017年度から低炭素化に向けた個人のライフスタイルの変化を促す実証実験への助成を開始する予定です。

 ナッジは今後さらに幅広い分野での社会課題への対応策としての採用が期待できます。例えば、医療費の削減には後発医薬品の活用が欠かせませんが、現在は医師、患者が使用を申し出なくてはいけません。これを後発医薬品の処方を認めない場合にのみ申し出が必要な制度に変更することで、代替調剤の選択率を高めることが可能となりますまた、食品ロス問題に対しても、缶詰などの日持ちする食品の賞味期限表示を「年月日」から「年月」にすることにより、消費者の鮮度に対する過度な要求意識を変えることを促し、売れずに廃棄する食品の量を削減することができます。今後、社会におけるヒト・モノ・カネの動きのデータ化の進展に伴い、人々の行動傾向の変化と社会的課題の解決の成果との相関性がより定量的に可視化されることで、公共政策におけるナッジの選択肢設計における精度向上も進展するでしょう。

 


また、こんな事例も😊

 

残業時間の減少が検証された例として注目したのが,看護師のユニフォームの色を日勤帯と夜勤帯でそれぞれ赤と緑に分けることです。どちらの時間帯に働く看護師か視覚的にわかるため,本人たちは「違う色のユニフォームで遅くまで働くのが恥ずかしい」と感じて早く仕事を終わらせようとします。それに,周囲も残業している人に余計な仕事を任せずに済みます。

勤務時間帯が替わったことが本人や周りの人からひと目でわかれば,気を付けなくても「帰る時間だ」「この人に頼んではいけない」と簡単に判断できますね。


また、会議時間を短縮するため立ったまま行う会議をデフォルト設定としたり,勤務時間の終了を光や音によって知らせ,感覚に働き掛けたりするなどのアイデアもあります。

 


行動心理を知ることで、自然に健康な習慣を身につけることができたら、

もっともっと健康な人が増えますよね❣️


ホンモノの健康を提供するために、薬剤師が出来ることを、

みんなで考えたいけたら最高です‼️✨

 

 

〜参考〜

http://www.hitachi-hri.com/keyword/k114.html(HITACHI〜「旬」なキーワードについての研究員解説〜)


http://www.igaku-shoin.co.jp/paperDetail.do?id=PA03327_01(週間医学会新聞)